屋上に吹く風が気持ちいい。




授業をサボって一人で寝転ぶ屋上は、俺の特等席…










「…―――ぃちごー……」









の、ハズだった。










「苺!!」


「苺じゃねぇ!! 一護だっ!!」










































< Love is strawberry >





















































俺がいつも屋上に一人でいると、授業中でも構わず引っ付いてくる奴がいる。



それがコイツ、だ。






「じゃぁ一護でいいや。でも苺っぽいよね」



「じゃぁって何だ、じゃぁって」



「でもさー、今は若いからいいけど、おじいちゃんになってから恥かしくない?」



「人の話聞いてねぇし」



「例えばホラ、『めろん』ちゃんとか『ぶどう』くんとか」



「また極端だな」






テンポのいい会話が途切れ、は急に真面目な顔をした。








「でもあたし好きだよ。一護って名前」



「………」







「だってめろんより遥かにマシだもんw」


「そっちかよ!!」








チクショウっ、ちょっといい奴だと思った俺が馬鹿だった!!







「っていうか、お前何でそんな俺に突っかかってくるんだ? 先公には徹底していい子ぶってやがるくせに、授業サボっていいのかよ?」



「…苺ちゃんにあたしの気持ちなんか解んないよーだ」



「苺ちゃん言うなっ!!」






俺が怒鳴る度、の表情が曇る。


何だよ、ちょっと言い過ぎたか……?





いや、でもここで引き下がったら負けだ。


コイツには裏の一つや二つ……







「一護のバカ」



「あぁ?」





はうつむいたまま、声のトーンを落とした。







「おい…どうした?」


「どうして…っ」






は俺の襟元を掴み、思い切り上下に振り出した。








「何で好きな人の前で猫被んなきゃいけないのよバカーーー!!!!!」






でけぇ声と振られ続けてるせいで、頭がぐわんぐわんする。







「ぅおっ!? ちょ、ま、待てっ…!?」


「!」





ははっとして手を離す。





「痛っ!!」



中途半端に引き起こされていた俺は、地面で思い切り背を打った。








「ご…ごめ……っ」



「………」



「!」




顔を赤くするを、俺は思わず抱きしめた。






「いっ、一護!?」


「何だよ、嫌か?」


「やじゃないけど…っ」





あんなに威勢の良かった奴が、抱きしめたくらいでガチガチに固まってやがる。


……俺も苦労しそうだな。





「お、もうすぐチャイムなるな」


「ふへっ!?///」





は話の展開に着いていけてないようで、困惑気味に辺りを見渡しだした。


そんなを見て、俺は少し笑いをもらす。





「ほれっ、行くぞ」


「えっ、ちょっとさっきの何!? 一護っ!?///」







こういう奴ほど、そういうのに免疫無いんだよなー…。



ま、少しずつ慣らしていきゃいいか。









「一護ってば!! この苺!!!///」











そうやって名前を呼ばれるのも、悪くねぇしな。





































end.







■あとがき■


何この微妙なモノ。

ネタだけで書くとこうなるんだよ!!

えーっとー、解りにくいとは承知ですが、一護はヒロインさん好きです。(ゎぉ



ガキな一護と大人な一護を書きたかっただーけーなーのー!!!!!笑